三井住友信託銀行と三井住友銀行の違い
ダイナースの発行元会社がシティグループから三井住友信託銀行に譲渡されて「三井住友トラストクラブ」になり、これは「三井住友トラスト・カード」と完全にかぶると昨日書きました。
サラッと書きましたが、実は三井住友カードともかぶっていて「この違いはなんだろうか」と思って調べてみました。
このページの内容
同じ三井住友だけど別グループ
まず、三井住友銀行をメインとする「三井住友フィナンシャルグループ」と、三井住友信託銀行をメインとする「三井住友トラスト・ホールディングス」は全く別のグループです。
非常にわかりにくいので図を作りました。
- 三井住友銀行(三井住友フィナンシャルグループ)
- 前身は住友銀行とさくら銀行(三井グループ)
- クレジットカードは「三井住友カード」と「セディナ」。
- SMBC信託銀行は他行を買収したもので、三井住友信託銀行とは関係なし
- 三井住友信託銀行(三井住友トラスト・ホールディングス)
- 前身は住友信託銀行と中央三井トラスト・ホールディングス(中央三井信託銀行)。中央三井信託銀行の前身は中央信託銀行と三井信託銀行。
- クレジットカードは「三井住友トラスト・カード」と「三井住友トラストクラブ」
- 三井住友銀行設立の際にさくら信託銀行を買収している
- 住友信託銀行は戦後、住友銀行と距離を置いている。
- 三井信託銀行は戦後、三井グループと距離を置いている。
根っこの財閥は同じですが、戦後の財閥解体によって枝分かれしたまま都市銀行と信託銀行それぞれで三井系と住友系が合併し、結果同じような名前になるというわけのわからない状態です。
名称よりロゴで判断したほうが早いかもしれません。
この2つは仲が悪い
そしてこの2つ、仲が悪いです。個別業務レベルでの連携は多少あるようですが、それだけです。連携サービスは見当たりませんし、三井住友フィナンシャルグループは「SMBC信託銀行」という別の信託銀行を持っています(ソシエテ・ジェネラル信託銀行を2013年に買収して設立)。
で、ですね。
このSMBC信託銀行がシティバング銀行のリテール部門を11月1日に買収、信託部門を強化。
そして三井住友信託銀行がシティカードジャパンを12月14日に買収、クレジットカード部門を強化。
シティグループの個人向けビジネス日本撤退に合わせてそれぞれのお株を奪い合うような買収の仕方をしています。
なんだかもう訳が分かりませんね。住み分けたりしないようです。正面衝突。
まあサービス競争で我々消費者に有利になってくれるなら申し分ありません。それぞれのクレジットカードの比較をしてみたいと思いますが、長くなるので別記事にて。